はじめのいっぽ

自分の心と向き合う、はじめのいっぽ。

きみちゃんが亡くなった話。

大好きなきみちゃんが亡くなったと母から連絡があった。突然のことだった。

 

 

きみちゃんは私のお母さんのいとこであり、ばあちゃんの姪っ子なんだけどばあちゃんとは同い歳という不思議な関係性。昔の人は兄弟が多かったから、兄弟の中で末っ子のばあちゃんと一番上のお姉さんの娘のきみちゃんが同い歳になるっていうことがあったらしい。それにしても珍しいけど。

 

 

会う頻度は全然多くないし、数年に1回会うかどうかってくらいなんだけど、1回の再会でとてつもないエネルギーと愛をくれた。

 

明るくて派手なものが好きで、金髪で背筋がピンと伸びてスキニーパンツとかを履きこなして、いつも若々しくて本当にかっこよくて、でも天然で面白くて、とにかく発する言葉がまっすぐで愛に満ちている。優しい言葉をいっぱいくれた。あまりにも尊くて泣いてしまいそうなくらい、大袈裟なくらいの愛情をいっぱいくれた。そういう愛のおかげで、私はこうやってまっすぐ育ってこれたんだって言い切れるくらい。本当に本当に大好きだった。

 

 

 

母からのLINEを見た瞬間、声にならないような声が一瞬だけ出て、頭では全然理解できなくてパニックなのに、胸の動悸は止まらなくて涙がぼろぼろぼろぼろ溢れてきた。もうよく分からなかった。意味が分からなかった。

 

最後に会ったのはいつだったろう、お葬式には行けるのかな、ばあちゃんは大丈夫かな、突然身近な人の死を知らされるってこういう感じなんだ、とかいろんなことがぐるぐる頭を駆け巡った。

 

 

わーっと泣いて鼻をかんで泣き止んで、落ち着いてる間にまた思い出してわーっと泣いて。それを何回も繰り返してやっと少し落ち着いてきた。でもどんどん冷静になる自分もそれはそれで嫌で、脳内はぐるぐるとうるさくてそれでここに吐き出している。

 

 

 

きみちゃんのいらなくなった服とか鞄とか、今までにどれだけもらったか分からない。服に染み付いているきみちゃんちの匂いまでよく知っている。

 

 

去年、いちご狩りの帰りにきみちゃんを駅まで車で送って行ったことがあった。スマホを持たないきみちゃんために帰りの電車を調べてあげて手帳に乗り換えを書いてあげたりした。2人きりの車内で、当時付き合ってた彼氏の話をしたりした。

 

 

数ヶ月後、ばあちゃんの体調が悪くなった時に私がばあちゃんのお見舞いに行くと、電話がかかってきて「おばあちゃんをよろしくね」と言われた。ばあちゃんのことをすごくすごく心配してくれていた。あの彼氏とは順調?と聞かれたからよく覚えてるねと言ったらゆきちゃんの話なんだからちゃんと覚えてるよと言っていた。「彼氏とはこないだ別れちゃったよー」と言うと「ゆきちゃんならまたいい相手が見つかるよ、こんなに可愛くて優しくていい子なんだから」と言ってくれた。

 

きみちゃんの声が今も聞こえてくる。本当にそう思って心から言ってくれてるって素直に受け止められる、元気が出る魔法みたいな言葉。謙遜とか捻くれとか、そんなものきみちゃんの前では必要なかった。無条件の愛をただただ「そうかなー」って笑って受け止めるだけでよかった。いつそんな風な関係性を築いたのかも分からないくらい、会える時間は少なかったのに、なんでかきみちゃんの言葉は本当にまっすぐ受け止められた。

 

 

 

 

別に普段の私の日常にいるわけじゃないし、普段思い出したり考えたりすることもないのに、なんでいなくなると思うとこんな風になっちゃうんだろう。なんなんだろこれ。どういうことなんだろう。なんかもうやだな。苦しい。

 

明日からの日常もちゃんと過ごす。